新宿アレーズに通う子どもの声

新宿アレーズに通う子どもたちに 
・フリースクールに入ると決めた決め手
・みんなから見る新宿アレーズのイメージは?
・勉強どうしてる?
・進路どう考えてる?  
など、いろんな質問をしてみました。

  

新宿アレーズに入ると決めた、決め手は?

・親から「ここ行ったらどう?」って言われて行ったら面白かったから。(小4)

・趣味が合う、話ができるスタッフがいたから。(小6)

・人が優しい、できることがたくさんある、他のフリースクールより学校感がゼロ。(中1)

・ゲームできていいな、楽しそうだなと思った。(中2)

・ハマっていたゲームをみんなもやっていたし、その場の雰囲気も良かったから。(中2)

・あんま覚えてないけど、ゲームに入れてもらったその場のノリが良くて勢いで入った。(中3)

・見学に来たとき、兄弟以外とスマブラしたのが数年ぶりであんな楽しかったのが久しぶり。一人でずっと家にいるよりは行ったほうがいいのかなって。(高3)

新宿アレーズってどんなとこ?

・落ち着ける場所、怒鳴る人いない、大人に気を遣わなくていい、毎日行ってもたまに行ってもいいし、合宿とか楽しいイベントもある。(小4)

・ゲームめっちゃできる。漫画ある。料理講座とか、合宿もある。(小6)

・自分がやりたいと思ったことを尊重してくれる場所。(高1)

新宿アレーズのスタッフってどんな人?

・学校みたいに強制されるわけではなく、𠮟り方が学校と違う。危ない時は優しく声かけてくれる。大人に気を遣わなくていい。(小4)

・ハイテンション(小6)

・趣味が違っても感覚が合う人はいるんじゃない。(中2)

・先生っていうより友達感覚で話せる大人。(高1)

家から新宿アレーズまでどれくらいかかる?

・徒歩15分圏内……2名

・徒歩と電車で60分以内……17名

・徒歩と電車で60分以上……5名

ほぼ毎日来ている人に聞きました。
「なんで毎日来ているの?」

・ほっとできる場所だから。家にいると「何かやりなさい」と言われるから。(小4)

・家にいても暇だから。(小6)

・ここでやりたいことが多いから。ここにいて退屈になることが無い。(高1)

週1~3日ペースで来ている人に聞きました。
「来る日はどうやって決めているの?」

・特にない。その日の気分。(小4)

・週1ペースで来たいと考えていて、基本は火曜日か木曜日。予定が入ったりするとたまに月曜日に行ったりする。(中1)

・月曜日のミーティング、火曜日の料理講座、フットサル、金曜日はスタッフとやっている勉強の合計3日と、木曜日はプログラムによって行くか決めている。(中2)

新宿アレーズは勉強やるやらないも自由だけど、勉強はどうしてる?

※高校コースに所属している高校生を除く
※複数回答可

・フリースクールでやっている……3名

・学校にも行っている……1名

・家でドリルやタブレット学習などをやっている……5名

・塾に通っている、もしくは家庭教師に教わっている……3名

・今はやっていない……5名

<スタッフより>
不登校のお子さんにとって勉強は、強い苦手感を抱えていたり、学校を想起させたり、やったほうがいいことはわかっているけれど今は手がつかなかったり……など、取り組むには何かとハードルが高いものです。

新宿アレーズでは、今できないこと・やりたくないことは決して無理はさせず、まずは今やりたいこと・できることをとても大切にしています。
やりたいことを中心に活動し、気持ちが安定してきたころを見計らってスタッフより「そろそろ勉強やってみる?」と声をかけています。また、中2,3年になると「勉強をしないほうが焦って不安になる」という場合もあるため、その子の気持ちの安定を大前提に、声をかけるタイミングを探っています。

本人が「やる/やりたい」と決めた際にはその子の習熟度に合わせて、不登校のお子さんの勉強を約20年間対応してきたスタッフと一対一で学習をしています。

進路(進学)はどのように考えてる?

<小学生の回答>
・今のところだけど、中学校には行きたい、でも普通の中学校には行きたくないから、〇〇中学校(=学びの多様化学校、いわゆる不登校特例校)に行きたいと思っている。(小4)
・中学校に行かず、このままフリースクールに通いたい。(小6)

<中学生の回答>
・新宿アレーズの高校コース(※)か、チャレンジスクールかで迷っている。(中2)
・強いて言えば新宿アレーズの高校コースだけど、いまはあまり考えていない。(中2)
・通信制高校の文化祭に行ったときに趣味が合いそうな部活がいくつかあって楽しそうだったのでそこに行きたい。(中2)
・新宿アレーズの高校コースに進学予定。(中3)

※新宿アレーズでは、通信制高校の「明聖高等学校」と教育提携を結んでおり、フリースクールに所属しながら高校を卒業することができる「高校コース」を運営しています。

<高校生の回答>
・まだ全然決めてはいないけど、大学か専門学校に進学かなとふわっと考えている。(高1)
・とりあえずアルバイトかなぁ……。(高2)

<スタッフより>
フリースクールの特徴の一つとして、年齢が自分よりも上のメンバーがそばにいるということがあげられます。

「進路はこういうところ選んでた」
「どうやら●●さんは大学(専門)行って案外うまくいってるらしい」
「あの人は高校卒業後に進学せず、アルバイトしていた」
「進路とかあまり考えたくないけれど、高校コースを選んでおけばとりあえず大丈夫そう」

など、自分の目で見ていたり、日常の会話に出てきたり、スタッフもそれとなく情報を提供したりしています。
進路、進学などは今は考えたくない! という人もいますが、よくわからないこと・知らないことが不安の原因になっていることが多いです。

新宿アレーズでは、子どもとスタッフとの面談、保護者面談などで意向や気持ちを確認し寄り添いながら、情報の提供、勉強や面談、作文など必要なサポートを行っています。

新宿アレーズ 保護者インタビュー

安心感と信頼感をベースに、一步前に踏み出す気力を丁寧に育んでもらえる場所です。

新宿区在住:Sさん

さまざまな理由から学校に通えなくなった子どもたちが徐々に笑顔を取り戻し、気づけば活発な毎日を取り戻す場所、新宿アレーズ。実際に新宿アレーズにお子さんを通わせている保護者の方にマイクを向け、利用前のお悩みや入ってみての感想、現在のお子さんの様子など感じていらっしゃることを語っていただきました。

取材・執筆/早川博通(CIN GROUP)

ストレスで食べられない、眠れない日々が

── まずはお子さんが抱えていたお悩みから聞かせてください

最初は小学校3年生の頃です。本人なりに努力をして学校に適応しようとがんばっていたのですが、ストレスで身体に症状が出るまでになってしまいました。子どもはしんどい思いを言葉で表現できませんからね。一方で私もどうしたらいいのかわからない状態。ただこのまま家にずっといるのがいいとも思えません。あの頃は本当に困ってしまっていました。

とりあえずは仕事を減らして、できるだけ息子と一緒にいられるように家族みんなで協力して環境づくりに徹しました。

── 当時、誰かに相談などは?

もちろんしました。まずは学校のスクールカウンセラーさんや担任の先生に話を聞いてもらいました。学校側もがんばってくださり、かなり細やかな工夫をさまざまな角度から検討していただきました。ただ、どうしても論点が「どのように登校するか」に絞られてしまうので、当時の体調を考えるといまはそれどころではないと感じていたんですね。

仕方がないのでまずは家でゆっくり休ませて、次のステップとして親子で博物館に行くなどいろいろ手を尽くしました。恐竜が好きだったので、少しでも興味があることを、と思いまして。ただ、外出はできてもものすごく疲れてしまうようで…食欲が戻ってきていたのを見て大丈夫かな、と思ったのですが、肝心なのは気力のほうだったんですね。体力よりも気力が回復しないと次のステップに進めないことがこのときわかりました。

── では親御さんから好きなものを用意してあげたり?

ところが親がお膳立てしても上手くいかなかったんです。これはわが家の場合かもしれないのですが、その頃の息子は楽しいこと、好きなことでも自分のペースではなく他人のペースで始めることに気力がついていかなかったんですね。また私たちの不安も感じていたようで期待に応えようと無理してしまう。それでまた気力を浪費して、という悪循環でした。

学校という居場所を失った子にとっての新しい場所

── それでフリースクールという選択にたどり着いたんですね

そうです。いちばん最初はわんわん大声で泣いていたんです。でもそのうち周囲のみんなも慣れて受け入れるようになってくれました。それが良かったみたい。安心感につながったというか、ここなら大丈夫という気持ちになったんでしょうね。すぐに帰りたがらなくなり、気づけば夢中に。週2~3ぐらいで、と思っていたのに毎日通うようになりました。

そのうち勉強も以前ほど嫌がらなくなりました。いまでは週に1回家庭教師の方にお世話になったり、本人の希望で学校に行ってみたりもしました。登校しやすい日を調整してくれた先生にも感謝ですね。

── 学校にまで!すごいですね。アレーズの取り組みが功を奏したんですね

いえ、実はアレーズから学校に戻す取り組みを具体的にしたのではありません。アレーズは学校と家庭のどちらでもない第三の居場所として安心感を醸成するために、何よりも子どもの気持ちを尊重してくれます。だから学校に行きたい子はいけばいいし、そうじゃない子はそのままでいい。うちの場合も息子が自分の意思で学校に行くと言い出したんです。

私もアレーズに通わせる前は学校に行かせたいと思っていたので、いずれは登校できることを期待していたんです。でも、アレーズに通うようになってから目の輝きが全然違ってきて。食べれない、眠れないと悩んでいた子がここまでいきいきするなら、もう学校じゃなくてもいいんじゃないかと考え方が変わってきたんです。あの頃の息子には勉強も運動も何も、集中する力もありませんでしたから。だったらいまのようにちゃんと居場所が安定したほうがよほど健康的だなと思うようになりました。

── 登校することへの過度な期待がなくなったんですね

そうですね。その上アレーズなら通信制の高校と提携しているので、慣れた環境でサポートしてもらいながら高校卒業までできるというのはとてもありがたいし、安心です。

好きなことの中でルールを学んでいく

── アレーズでいちばんびっくりしたことはなんですか?

みんな思い思いに好きなことをやっている、という点ですね。一見すると秩序がないというか、一般的な学校の感覚からするとびっくりすると思います。自由度が高く、カリキュラム的なものがないといいますか。でも、そういったルールみたいなものにずっと従わなきゃいけないことに疲れていたんだなと思うので、まず好きなことからやれる環境というのは大事なことかと思います。

代表の石垣さんをはじめスタッフのみなさんの考えが、まず何より子どもの気持ちを尊重するものであり、一人ひとりをものすごく丁寧に見てくださっているなと感じます。それが気力を回復するためには本当に重要なんだろうなと。その上でチャレンジしたいことをあくまで本人の意志で立ち上げられるように上手く誘導してくださるんです。

── 好きなことを好きなだけやれるっていいですよね

大人でも同じだと思います。好きなことだから努力できるし、失敗も糧にできる。チャレンジもできます。逆に嫌いなことだと続きませんよね。「好き」という感情は社会に出て生きていくときにも必要でしょう。その気持ちや力を育んでくれるのが新宿アレーズだと思います。しかも子どもたちも好きなことを通して秩序やルールも学んでいるんじゃないでしょうか。バンド活動やゲームだって一定の決まりがありますからね。

── 新宿アレーズをおすすめするひと言をお願いします

繰り返しになりますが、勉強やスポーツといった活動をするには気力が充実している必要があります。そのためには安心感、信頼感が土台となるべきだと思います。そういう場所こそが新宿アレーズです。土台があった上で、次の一步が踏み出せる。前進できる。挑戦できる。そういう場やきっかけがほしいお子さんや保護者の方には最適だと思います。

やはり子どもも居場所が欲しいと思います。しかも子どもは世界が狭いから学校と家庭、あとは習い事ぐらいになってしまうんです。そんな中、好きなことでつながれる場所があるっていうことは貴重だな、とつくづく思いますね。

── ありがとうございました!