安心感と信頼感をベースに、一步前に踏み出す気力を丁寧に育んでもらえる場所です。

新宿区在住:Sさま

さまざまな理由から学校に通えなくなった子どもたちが徐々に笑顔を取り戻し、気づけば活発な毎日を取り戻す場所、新宿アレーズ。実際に新宿アレーズにお子さんを通わせている保護者の方にマイクを向け、利用前のお悩みや使ってみての感想、現在のお子さんの様子など感じていらっしゃることを語っていただきました。

取材・執筆/早川博通(CIN GROUP)

ストレスで食べられない、眠れない日々が

── まずはお子さんが抱えていたお悩みから聞かせてください

最初は小学校3年生の頃です。本人なりに努力をして学校に適応しようとがんばっていたのですが、ストレスで身体に症状が出るまでになってしまいました。子どもはしんどい思いを言葉で表現できませんからね。一方で私もどうしたらいいのかわからない状態。ただこのまま家にずっといるのがいいとも思えません。あの頃は本当に困ってしまっていました。

とりあえずは仕事を減らして、できるだけ息子と一緒にいられるように家族みんなで協力して環境づくりに徹しました。

── 当時、誰かに相談などは?

もちろんしました。まずは学校のスクールカウンセラーさんや担任の先生に話を聞いてもらいました。学校側もがんばってくださり、かなり細やかな工夫をさまざまな角度から検討していただきました。ただ、どうしても論点が「どのように登校するか」に絞られてしまうので、当時の体調を考えるといまはそれどころではないと感じていたんですね。

仕方がないのでまずは家でゆっくり休ませて、次のステップとして親子で博物館に行くなどいろいろ手を尽くしました。恐竜が好きだったので、少しでも興味があることを、と思いまして。ただ、外出はできてもものすごく疲れてしまうようで…食欲が戻ってきていたのを見て大丈夫かな、と思ったのですが、肝心なのは気力のほうだったんですね。体力よりも気力が回復しないと次のステップに進めないことがこのときわかりました。

── では親御さんから好きなものを用意してあげたり?

ところが親がお膳立てしても上手くいかなかったんです。これはわが家の場合かもしれないのですが、その頃の息子は楽しいこと、好きなことでも自分のペースではなく他人のペースで始めることに気力がついていかなかったんですね。また私たちの不安も感じていたようで期待に応えようと無理してしまう。それでまた気力を浪費して、という悪循環でした。

学校という居場所を失った子にとっての新しい場所

── それでフリースクールという選択にたどり着いたんですね

そうです。いちばん最初はわんわん大声で泣いていたんです。でもそのうち周囲のみんなも慣れて受け入れるようになってくれました。それが良かったみたい。安心感につながったというか、ここなら大丈夫という気持ちになったんでしょうね。すぐに帰りたがらなくなり、気づけば夢中に。週2~3ぐらいで、と思っていたのに毎日通うようになりました。

そのうち勉強も以前ほど嫌がらなくなりました。いまでは週に1回家庭教師の方にお世話になったり、本人の希望で学校に行ってみたりもしました。登校しやすい日を調整してくれた先生にも感謝ですね。

── 学校にまで!すごいですね。アレーズの取り組みが功を奏したんですね

いえ、実はアレーズから学校に戻す取り組みを具体的にしたのではありません。アレーズは学校と家庭のどちらでもない第三の居場所として安心感を醸成するために、何よりも子どもの気持ちを尊重してくれます。だから学校に行きたい子はいけばいいし、そうじゃない子はそのままでいい。うちの場合も息子が自分の意思で学校に行くと言い出したんです。

私もアレーズに通わせる前は学校に行かせたいと思っていたので、いずれは登校できることを期待していたんです。でも、アレーズに通うようになってから目の輝きが全然違ってきて。食べれない、眠れないと悩んでいた子がここまでいきいきするなら、もう学校じゃなくてもいいんじゃないかと考え方が変わってきたんです。あの頃の息子には勉強も運動も何も、集中する力もありませんでしたから。だったらいまのようにちゃんと居場所が安定したほうがよほど健康的だなと思うようになりました。

── 登校することへの過度な期待がなくなったんですね

そうですね。その上アレーズなら通信制の高校と提携しているので、慣れた環境でサポートしてもらいながら高校卒業までできるというのはとてもありがたいし、安心です。

好きなことの中でルールを学んでいく

── アレーズでいちばんびっくりしたことはなんですか?

みんな思い思いに好きなことをやっている、という点ですね。一見すると秩序がないというか、一般的な学校の感覚からするとびっくりすると思います。自由度が高く、カリキュラム的なものがないといいますか。でも、そういったルールみたいなものにずっと従わなきゃいけないことに疲れていたんだなと思うので、まず好きなことからやれる環境というのは大事なことかと思います。

代表の石垣さんをはじめスタッフのみなさんの考えが、まず何より子どもの気持ちを尊重するものであり、一人ひとりをものすごく丁寧に見てくださっているなと感じます。それが気力を回復するためには本当に重要なんだろうなと。その上でチャレンジしたいことをあくまで本人の意志で立ち上げられるように上手く誘導してくださるんです。

── 好きなことを好きなだけやれるっていいですよね

大人でも同じだと思います。好きなことだから努力できるし、失敗も糧にできる。チャレンジもできます。逆に嫌いなことだと続きませんよね。「好き」という感情は社会に出て生きていくときにも必要でしょう。その気持ちや力を育んでくれるのが新宿アレーズだと思います。しかも子どもたちも好きなことを通して秩序やルールも学んでいるんじゃないでしょうか。バンド活動やゲームだって一定の決まりがありますからね。

── 新宿アレーズをおすすめするひと言をお願いします

繰り返しになりますが、勉強やスポーツといった活動をするには気力が充実している必要があります。そのためには安心感、信頼感が土台となるべきだと思います。そういう場所こそが新宿アレーズです。土台があった上で、次の一步が踏み出せる。前進できる。挑戦できる。そういう場やきっかけがほしいお子さんや保護者の方には最適だと思います。

やはり子どもも居場所が欲しいと思います。しかも子どもは世界が狭いから学校と家庭、あとは習い事ぐらいになってしまうんです。そんな中、好きなことでつながれる場所があるっていうことは貴重だな、とつくづく思いますね。

── ありがとうございました!